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趣味の記録保管庫

Nのために

Books

湊かなえ著『Nのために』の感想です

 

Nのために

Nのために

 

 ※ネタバレを含みます

 

これは完全にドラマから入ったのでかなり先入観のある状態で読みました

 

登場人物は

主人公ってことでいいのかな、杉下希美

杉下と同じ高校に通っていた成瀬慎司

杉下と同じ大学でアパート野バラ荘の住人だった安藤望

同じく野バラ荘の住人で自称小説家の西崎真人

安藤と同じ会社で働く上司の野口貴弘

その妻の野口奈央子

 

それぞれ屈折したトラウマを抱えながらも大事な誰かのために行動する真実の愛がテーマのお話、でいいのかな

私はそう解釈しました

 

希美ちゃんは父親が愛人を作って家を追い出され、母親は精神的にイカレてしまって、そんなどん底の中で誰にも頼らず自分の力で高いとこまで這い上がりたいという願望を持っていて、

成瀬くんは家が経営してたお店が潰れてと思ったら火事になり、でも希美ちゃんが島でひとりしかもらえない奨学金を自分にくれたり、

西崎さんは母親からの虐待を愛だと思い込みたくて自己投影気味の小説を書き、それに共感してくれて奈央子さんに惚れて不倫して、

奈央子さんは野口さんにDVを受けてる

 

みたいなとにかくドロドロしたかんじです

そんな中、安藤だけが何も困ることなく大学言って一流企業に入って、こう、光の中に住んでる人なんだよね

だから野口夫妻が殺された事件も、安藤だけが真実を知らない

希美ちゃんとか成瀬くんとか西崎さんみたいな人生ハードモードで人格歪んじゃったトラウマ持ちじゃないからこそ、そんな安藤をみんな巻き込みたくなかったんだよ…

 

 

ドラマの方が完成度が高いと聞いてたんですがまぁおおむねそうだったかな

ドラマは希美ちゃんが主人公で、事件の夜を経て大人になった皆が真実を知りたくて過去を回想していくんです

それも希美ちゃん視点で時系列にそってるからわかりやすかったかな

 

小説は希美ちゃん視点だったり西崎さん視点だったりとよく変わって、同じ出来事がそれぞれの視点ごとの章で書いてあるから時系列の整理が面倒だったように思う

でもドラマでは分からなかった皆の心情が分かるのはとても良かった

 

特に成瀬くん!デレデレかよ!ww

今にも落ちそうな吊り橋を渡るかって質問で、最初は渡らないって言ってたのにその先に希美ちゃんがいて「助けて」って叫んでたらどうする?って聞かれたら渡るってw

しかもその質問の答えに大満足に笑ってる希美ちゃん見てノックアウトされてるのめちゃ笑ったww

西崎さんにもミラクル嫉妬してるしな

 

ドラマは希美ちゃんの人生を追うってかんじで、

小説は事件の真相を追うってかんじだった

 

心情表現がドラマの方が丁寧だから楽しめるけど、

小説読むと登場人物の細かい心の内が見えてさらに楽しいと思いました