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LILIUM

趣味の記録保管庫

悪の教典 上

Books

貴志祐介著『悪の教典 上』の感想です 

悪の教典 上

悪の教典 上

 

 ※核心には触れませんが多少のネタバレを含みます

 

 

こわい!!!!

 

最初は問題児が多い学校で

生徒教師共々人望が厚い主人公蓮実ってかんじなんですけど、

問題が起きる度にその解決法っていうんですかね

蓮実のとる行動になんか違和感があっておかしいんですよ。

 

その違和感はどんどん大きくなって

蓮実がどういう人間かがじわじわ分かってくるのがこわい

前半は学園もの的なかんじなのに後半は死ぬ死ぬ、

回想も含めるとまさに死屍累々です。

本には蓮実の本性が描かれてるから当たり前ですけど、

他者に対する蓮実の態度だけ見たら私もあいつを信用したと思う。それがこわい。

 

解決する時に蓮実の選択肢には絶対殺人があるんですよね

特にこれといった決心もなく、当たり前みたいに選択肢にある

なんて教師なんだ…!

 

蓮実は生まれながらに天才だったけど、共感覚が欠落してるんです。

それを案じてくれた人もいましたが、

蓮実にとっては自分の思い通りに周りを掌握するための

知識のひとつに過ぎないんですね。

サイコキラー蓮実。

 

ていうかね、この学校変な教師多すぎ!

私は学校に教師という立場でいたことがないのでわからないですけども、

生徒と関係はもつわ上から下まで真っ黒じゃあないか。

 

 

登場人物はけっこう多いんですが、

人望厚い「蓮実先生」に直感で恐怖や違和感を覚える人も出てくるんですね。

後半そういう人たちがどうなるのか気になります。

 

 

本が分厚い上にまだ上巻というのはそこそこ衝撃だったんですけど

心折れずすんなり読めるくらい読みやすい文体でした。

話の展開も飽きなくてよかったなぁ。

 

ただただ異常が展開するだけなんですけど、

同じ殺人でも勿論手口は違うし、

蓮実の考え方を色んな角度で読めるのは楽しかった。

蓮実の蓮実による蓮実のための学校をつくる話。